こんにちは。今日は、中小企業の働き方改革や成長を支援する国や自治体からの補助金や助成金が色々出ています。
ということで、本日はこの補助金と助成金の違いについてお話いたします。皆さん、この違い分かりますか?何となくわかっているようで、わかっていない補助金・助成金です。

1.お金がかかるから・・・そのような理由でやりたいこと・やるべきことを諦めていませんか?

 事業の立ち上げや拡大を目指すとき,相応の費用はかかるものです。もちろん,自己資金が潤沢にあればその資金を利用すれば良いわけですが,場合によっては,投資いただく,融資を受ける,といったことも必要になるでしょう。
一方で,その説明が難しい,効果がすぐには見えづらい・可視化しにくいなどの理由で,現実問題として投資や融資をいただくことが難しい領域が存在するのも事実でしょう。
そのような時,各自治体などが実施する補助金制度・助成金制度を利用できる場合があります。特に,国が成長分野としてとらえている場合,あるいは,課題解決すべき社会問題としてとらえている分野である場合,補助金制度や助成金制度が整備されている領域である可能性が高いのです。ISO認証取得に関する補助金制度や助成金制度は,その一例と言うこともできるかもしれません。

2.そもそも補助金・助成金とは?

 では,そもそも補助金・助成金とは,一体何なのでしょうか? その目的や制度の違いなどについて,ご存知でしょうか?
「え? 補助金も,助成金も,一緒でしょ?」と思われている方も多いかもしれません。しかし実際には,似たようなものでありつつ,それぞれに特徴があり,違いがあります。

(1)補助金制度・助成金制度とは? ~ 補助金制度と助成金制度との共通点

①補助金制度と助成金制度の目的

 国や地方自治体には,政策目標があります。つまり,どのような世の中を目指すのか,ということです。そして,その目指す社会の実現しようとする際には,解決しなければならない課題も出てきますし,また,国際社会の中での競争にさらされるのは避けられません。
たとえば,環境問題や人手不足といったものは,解決しなければならない課題ですし,IoTや自動運転の実現には,情報セキュリティ対策なども欠かせません。自動運転もさることながら,EVなどは国際競争の激しい領域ですし,情報をどれだけ集め利用できるかも,国際的に見て激しい競争がくり広げられている領域と言えます。
 このような領域の多くは,その段階にも拠りますが,国や地方自治体が,積極的に補助金制度と助成金制度を整備しています。逆に言えば,国や地方自治体などが補助金や助成金の制度を設けるということは,政策目標を達成するにあたって,事業を行う企業などの組織の力が必要とされている領域,と考えられるのです。

②補助金制度と助成金制度を活用する組織・企業側のメリット

 補助金制度や助成金制度は,それを活用する組織・企業側にもメリットがあります。
そのひとつは当然ながら,資金調達の手段のひとつになる,ということです。結果として,会社経営の安定や,人材採用・設備投資などを通じた事業の拡大にもつながります。
もう一つ忘れてはならないメリットとして,補助金・助成金の申請~交付までの取り組みを,従業員のモチベーション向上や教育に位置づけることもできる,という点です。補助金・助成金の獲得を当座の目標に,従業員一丸となって臨むことは,経営にとっては貴重な機会になりえます。また,制度によっては専門家のアドバイスを受けられたり,審査段階でさまざまな指摘を受けたりすることにもなるため,自社の実力を客観的に把握できる機会にもなると考えられます。

③WIN-WINの関係を築く

 いずれにしても,補助金・助成金は,それを制度として提供する国や地方自治体などと,交付を受ける組織・企業側とで,WIN-WINの関係を築けるか,がポイントです。つまり,補助金・助成金を受ける組織・企業は,自治体などから資金を調達する権利を得られる代わりに,その資金を得たからには,それ相応の「成果」を出すことを義務として果たす。その義務とは,自社事業の成長,であり,結果としての社会への成果の還元,社会への貢献を通じた自治体の政策目標の達成,なのです。

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